ふくしさいたま

平成20年度埼玉県社会福祉協議会事業計画
●事業方針●

  県民の福祉サービスは、少子高齢化の進行、社会福祉制度の普遍化などにより、専門性の高いサービスや住み慣れた地域で暮らし続けられるサービスの提供、個人の尊厳の保持など多様化、高度化しています。
  一方、少子高齢化による生産年齢人口の減少と労働力人口の減少が見込まれる中、近年の景気回復の基調により、ほかの産業分野における採用意欲が増大しています。これにより、昨今の福祉分野の求人活動は非常に厳しい状況にあり、一部の事業所では人手不足が生じ、多様化、高度化する福祉ニーズへの対応が困難になっている状況にあります。
  現在、本県の推計人口は711万人を超え、うち122万人が65歳以上の高齢者で、今後、団塊の世代などにより高齢化の加速が強まる中、各分野における福祉ニーズは一層複雑・多様化し、高度化することが見込まれます。福祉人材の確保、育成は、単に福祉・介護サービスの維持・向上にとどまらず、県民生活にかかわる差し迫って重要な課題であることから、これまで以上に福祉人材の確保・育成に関する事業を強化していきます。
  また、少子高齢化の進行とともに、都市化や核家族化の進展、情報の多様化、ライフスタイルの変化などにより、住民同士のつながりが薄れ、これまであった地域の相互扶助的機能が弱まり、さまざまな課題や痛ましい事件が発生しています。とりわけ、孤立、孤独への対応、ゴミ出しや重たい物の買い出しなど制度外にある身近な生活ニーズへの対応、制度の狭間にある人への対応など、地域の中で受け止めていかなければならない課題が顕在化しています。
  本県は、都市化が進む地域と過疎化が進む農山村地域の両面を併せ持つ日本の縮図といえる県であることから、複雑・多様なニーズへ柔軟に対応していくことが求められます。これらを踏まえ、地域の特性に合わせた住民の気付きによる取り組みと、地域の専門機関同士をつなぐ取り組みを強化し、地域福祉推進体制を早期に構築できるよう推進します。併せて、本県は自然災害の少ない県といわれていますが、災害がいつ発生しても災害時要援護者の支援が迅速・適切に行えるよう災害対策を強化します。
  なお、これらの取り組みは、市町村社会福祉協議会(以下、市町村社協)、民生委員・児童委員、保護司、社会福祉施設関係者、各種団体をはじめ、幅広い地域の活動主体と協働して効果的に進めるとともに、中期計画を鋭意推進することにより、経営体として会員をはじめとする社会福祉関係者への各種支援の強化と県民福祉の向上に努めていきます。

中期計画推進に向けた重点事項


1 取り組みの重点化


【1】地域福祉推進戦略

 全国に先駆けて市町村レベルでの地域福祉推進体制を整備するために、次の3事業を新規にあるいは重点的に実施し、市町村社協による地域福祉推進体制整備を支援します。




(1)コミュニティソーシャルワーク実践モデル事業(新規)
○ 内 容
「コミュニティソーシャルワーク実践者養成研修」の修了者が属する市社協を指定し、関係機関の専門家によるネットワーク会議を組織する。そこで支援方策を協議し、プランニング後に実践し、一定期間後に評価を行います。モデル事業の成果を各市町村社協と共有します。

(2)小地域福祉活動活性化事業(継続)
○ 内 容
・見守り活動やいきいきふれあいサロン活動などと連携した小地域社協の在り方に関する研修会を実施します。
・福祉委員活動や支部社協活動など、県内の優れた実践事例を学び、各地域での実践につなげられるような研究協議会を開催します。

(3)(仮称)ボランティア・市民活動見本市(新規)
○ 内 容
・展示および体験ブースの設置(福祉ボランティア関係、福祉NPO関係、福祉コミュニティ・ビジネス関係など)
・創業相談、活動相談コーナーの設置
・セミナーの開催(ライフプランニング、グループ運営、活動に関するノウハウなど)

【2】福祉サービスの質の向上推進戦略

 本県の高齢化は、全国で最も早いスピードで進むことが予測されており、福祉サービスの需要を賄うだけの人材を質量ともに早急に確保する必要があります。県内の社会福祉施設をはじめ、ハローワーク、介護福祉士会などの関係組織との連携を深めることにより、福祉職を志す方々の就職機会を充実するとともに、体系的な研修を実施します。また、授産施設サポーターを養成・確保して、授産施設への専門的な支援体制を構築するとともに、関係機関・団体とのネットワークを生かし、工賃アップ、就労機会の拡大を図るための事業を強化します。

(1)人材確保推進支援事業(新規)
○ 内 容
・職員の処遇向上や能力開発などを目的とした法人間で共同実施する取り組みの開発と普及
・埼玉県内の社会福祉施設などへの就職希望者を対象として本会が一括して就職希望の申し込みを受け付ける方式の導入

(2)福祉人材センター運営事業(継続)
○ 内 容
・潜在的な求職者の掘り起こしを図る機会の多様化
・職能団体との連携による再就職支援セミナーやハローワークとの連携による合同面接会の開催
・就職希望者のきめ細かいニーズに配慮したミニ面接会の開催

(3)福祉現場におけるキーパーソンの養成(継続)
○ 内 容
  研修総数43本のうち、特に次の研修にて社会福祉の現場でスーパービジョンや職場研修を中心的に進めるキーパーソンを養成します。
・スーパービジョン研修
・職場研修担当者養成研修
・接遇推進者養成研修

(4)地域における多職種連携の推進(継続)
○ 内 容
  研修総数43本のうち、特に次の研修にて市町村段階において多職種連携を進めるための中核的な人材を養成します。
・コミュニティソーシャルワーク実践者養成研修

(5)介護支援専門員の確保と養成(継続)
○ 内 容
・介護支援専門員実務研修受講試験
・右記試験合格者に対する実務研修
・現任者に対する介護支援専門員基礎研修および介護支援専門員専門研修
・資格更新期限を迎える方の更新研修および資格有効期限を過ぎた方が実務に就く際の再研修

(6)授産施設製品販売促進強化事業(継続) 
○ 内 容
・授産施設サポーターの養成と活用による商品の改良、開発
・セルプバザール、セルプまつりなどの開催

【3】福祉情報発信戦略

  豊かな福祉社会を築いていくために、必要な情報を迅速に提供することが必要であることから、次により福祉情報センターをはじめとする福祉情報の発信媒体を有機的に連携し、良質な情報提供に取り組みます。

(1)福祉情報センターの運営(継続)
○ 内 容
  県民が必要とする福祉情報を必要なときに入手できるようホームページを充実し、情報発信機能の強化に努める。併せて、福祉情報センターの窓口における、図書資料などに関する相談、助言機能を強化し、県民の福祉情報の入手や活用などを支援します。

(2)介護サービス情報公表センターの運営(継続)
○ 内 容
  指定情報公表センターとして、新たに対象となった18種類の介護サービス情報と併せて計30種類の介護サービス情報を公表します。
  また、公表手数料が減額となったため、効率的な事業運営を進めます。

(3)福祉サービス評価事業(第三者評価事業、地域密着型サービス外部評価事業)(継続)
○ 内 容
  福祉サービス評価センターを運営し、福祉サービス第三者評価と地域密着型サービス外部評価の調査と評価を行い、その結果を公表します。
 
(4)介護サービス情報公表調査機関事業(継続)
○ 内 容
  指定調査機関として、調査実施計画に基づく調査を行い、調査結果を指定情報公表センターにて公表します。
  また、調査手数料が減額となったため、効率的な事業運営を進めます。

【4】セーフティーネット補強戦略

  先行きの不透明さや格差の拡大が指摘される中、セーフティーネットの一翼を担う権利擁護事業や生活福祉資金貸付事業を拡充するとともに、災害時に向けた体制整備を図るため、災害時ネットワーク体制づくりを推進します。

(1)権利擁護相談事業(継続)
○ 内 容
  電話および面談などによる権利擁護相談(生活相談、法律相談、年金相談)を行います。法律相談については、地域包括支援センターなどの地域の相談機関にも活用いただき、連携を進めます。

(2)生活福祉資金等貸付制度の運営(継続)
○ 内 容
・貸し付け業務を適切に推進するため、事前審査を確実に行います。
・債権管理を適正に実施するため、償還滞納者の個別面談、通知や内容証明郵便による償還督促、必要に応じた法的措置などを進めます。併せて、消滅時効間近の債権については時効中断を行います。


2 経営基盤の確立

【1】財源確保強化戦略

  本会の財源を多く占める県からの補助金・委託金が削減傾向にある中、必要な財源を確保するには、最小の経費で最大の効果が上がるよう事業運営に努めるとともに、積極的に自主財源の確保に努めることが必要であることから、信頼性向上戦略と併せて次の事業を実施します。

(1)各種公益、収益事業の開発(一部新規)
○ 内 容
  本会ホームページ上に、バナー広告を掲載します。

(2)図書のあっせんおよび有料頒布資料の販売強化(継続)
○ 内 容
  各種会議、研修会において、参加者の対象やニーズにマッチした図書を準備し、販売します。

【2】信頼性向上戦略

  財源確保が厳しい状況の中で必要な財源を確保し、経営の安定と継続性を確保するには、会員を中心に福祉サービス利用者、県民、関係団体などの信頼を得ることが重要です。財源確保強化戦略と併せて次の事業を実施します。

(1)会員・会費制度検討委員会の開催(新規)
○ 内 容
・現状の会員・会費制度の課題整理
・社会福祉の現状に対応した会員範囲の整理
・会員・会費制度改正案の策定

(2)会員・会費制度に関する調査事業の実施(新規)
○ 内 容
  全会員へ調査票を配付し、ニーズを把握します。

平成20年度一般会計収支予算

平成20年度一般会計収支予算グラフ

平成20年度社会福祉総合センター管理運営事業特別会計収支予算


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