ふくしさいたま

探す・比べる・見つける!「介護サービス情報の公表」制度

 あなたが介護サービスの利用を考えるとき、どのような情報をどこから収集しますか?
 通常、介護サービスを利用するには、介護支援専門員や行政が相談窓口になります。しかし、直接相談することに不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。まずは事前に情報や知識を入手したい・・・そのような要望に応えるのが介護サービス情報の公表制度です。
 介護サービス情報の公表制度は今年度で3年目を迎えました。しかし、残念ながらこの制度を知る人は少ないのが現状です。そこで、今月号では変わり続ける制度とその利用方法を紹介します。

介護サービス情報の公表制度とは

 本制度は、介護サービスを利用する方が自身で事業所を選ぶ際の支援をすることを目的として、平成18年度の介護保険法改正の際に創設されました。介護サービス事業所は、各年度ごとに自事業所の情報を報告します。報告を受け取った後、指定調査機関がその内容を確認する訪問調査を行います。そして、その結果を指定情報公表センターがインターネット上に公表します。
 なお、埼玉県では平成19年度に約4,200件の事業所情報を公表し、情報を公表するホームページ(埼玉県情報公表システム、以下、公表システム)への延べアクセス件数は約190万件を記録しました。

3年目は何が変わったの?

  1. 平成19年度までに13サービスが公表の対象となっていましたが、今年度は地域密着型サービスなど22サービスが追加になり、全部で35サービスが対象となりました(図1)。
  2. 公表システムがバージョンアップしました。検索ボタンが大きく見やすい形になったことや、キーワード検索が増えたことなどにより、さらに使いやすくなりました。
  3. 事業所から納付いただく調査・公表手数料が1割以上減額になりました(サービスにより金額は異なりますが、平均約38,000円となりました。なお、全国平均は約45,000円です)。

どんな情報が公表される?

 公表される情報は2種類あります。1つは、事業所の所在地や職員数などが分かる基本情報です。そして、もう1つは事業所がマニュアルを有してサービスを提供しているか、研修を実施しているかなど事業所の取り組みが確認できる調査情報です(図2)。
 公表している情報は大変多くの項目を含んでいます。そのため、事業所を探そうにも必要な情報がどこに記載されているのか分からないといったご意見が多数寄せられていました。
 そこで、必要な情報を見つけるための情報の見方例を紹介しましょう。

【図1】対象サービス (注:○は平成20年度から対象となったサービスです)

【居宅系サービス】
訪問介護 ○介護予防訪問介護
訪問入浴介護 ○介護予防訪問入浴介護
訪問看護 ○介護予防訪問看護
訪問リハビリテーション ○介護予防訪問リハビリテーション
通所介護 ○介護予防通所介護
通所リハビリテーション ○介護予防通所リハビリテーション
福祉用具貸与 ○介護予防福祉用具貸与
特定施設入居者生活介護
(有料・軽費老人ホーム)
○介護予防特定施設入居者生活介護
  (有料・軽費老人ホーム)
○短期入所生活介護 ○介護予防短期入所生活介護
○短期入所療養生活介護
  (介護老人保健施設・介護療養型医療施設)
○介護予防短期入所療養生活介護
  (介護老人保健施設・介護療養型医療施設)
○特定福祉用具販売 ○特定介護予防福祉用具販売
居宅介護支援  
【地域密着型サービス】
○地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
○認知症対応型通所介護
○介護予防認知症対応型通所介護
○地域密着型特定施設入居者生活介護
  (有料・軽費老人ホーム)
【施設系サービス】
介護老人福祉施設
介護老人保健施設
介護療養型医療施設

【図2】基本情報・調査情報の項目

○基本情報
1.事業所を運営する法人等に関する事項
2.介護サービスを提供し、または提供しようとする事業所に関する事項
3.事業所等において介護サービスに従事する従業者に関する事項
4.介護サービスの内容に関する事項
5.介護サービスを利用するに当たっての利用料等に関する事項
○調査情報
大項目1. 介護サービスの内容に関する事項
大項目2. 介護サービスを提供する事業所又は施設の運営状況に関する事項

 

★ココに注目!

1.特色

 基本情報の「4.介護サービスの内容に関する事項」には、事業所の方針・特色を記載している項目があります。
 事業所の特長、どのようなサービスをしているか、利用者の意見を取り入れる取り組みを行っているかなど、事業所の取り組みが見える項目が並んでいます。

2.利用料金

 基本情報の「5.介護サービスを利用するに当たっての利用料等に関する事項」には、介護保険以外で利用者が負担する料金が示されています。
 居宅系サービス(図1)では、キャンセル料やヘルパーの交通費などが示され、施設系サービス(図1)では、理美容代や日常生活費などが示されています。特に、特定施設入居者生活介護では、入居時に一時金と呼ばれる入居金の支払いをする事業所がほとんどですが、その金額や退去時に返却されるお金についても公表しています。
 介護サービスを受けると、介護保険以外の負担を伴うケースもあります。利用する前に、よく調べて検討するとよいでしょう。

3.職員体制

 基本情報の「3.事業所等において介護サービスに従事する従業者に関する事項」では、職種別で職員の数を公表しています。特定の職種による手厚い介護を受けたいと考える場合などに役立つ情報です。
 また、施設系サービスでは、基本情報の「4.介護サービスの内容に関する事項」で、職員1人が担当する入所者数や入所するための待機人数が公表されています。

4.事業所の全体像

 調査情報では、職員の介護技術向上を目的とした研修実施の有無や、介護サービスを提供する事業所としてマニュアルを有しているかなどを問う項目があります。
 これらの項目により、職員の教育体制やサービスの提供に関する姿勢、運営方針など、事業所をあらゆる方面から見ることができます。なお、項目にチェックが入っているのは、その根拠・証拠を有していることを示しています。
 公表結果を基に事業所に直接問い合わせると事業所ならではの意外な一面が見えてくるかもしれません。

5.比較

 公表システムでは3事業所を一度に比較することができます。気になる事業所を発見したら、比較してみましょう。
 なお、公表システムには事業所の内容で異なった項目のみを表示する便利な機能も付いています。

 このように、情報には事業所の様子をうかがうことができる多くの要素が含まれています。公表システムの操作方法は図3のとおりです。ぜひ一度公表システムをご覧になってください。そして、その情報を基に事業所に問い合わせてください。最適な事業所探しの材料として必ず役立つでしょう。

 当センターには、「事業所として負担が大きい」「公表内容が分かりにくい」といったご意見が寄せられています。
 その一方で、「本制度の情報報告を行うため、自事業所の一年を整理し、見直しをする良い機会になっている」「サービス向上を目指し、マニュアル作りのきっかけとなった」「遠くに住んでいる親の介護サービス選びに役立った」「近隣の介護サービス事業所の様子が分かった」といった声もいただいています。
 たくさんのご意見がある中で、埼玉県社協としても本制度をより良いものにしていきたいと考えています。そのためにも皆様に本制度をご利用いただき、ホームページアンケートなどでご意見をいただければ幸いです。

問合せ先

埼玉県社協
介護サービス情報公表センター
TEL 048-824-1453
FAX 048-822-1449
URL http://www.fukushi-saitama.or.jp/saitama22/