県社協のご紹介
県社協のご紹介
なないろ会はさいたま市で7つの保育所、5つの放課後児童クラブ、児童発達支援施設などを運営する社会福祉法人です。いち早く医療的ケア児(※)を受け入れ、障がいのないこどもたちと同じ空間で、ともに育ちあう保育を実践しています。
さいたま市南区のいちご南保育園。自由に遊べる広々とした園庭があり、この園も含めて4つの保育園で医療的ケア児を受け入れている
法人研修では専門の講師を招いての講義や保育士同士の交流等を実施。園内研修も充実しており学びの場を多くつくっている
なないろ会は令和2年、いちご南保育園にて市内で初めて医療的ケア児を受け入れました。きっかけは「どこにも預け先がなくて、私がずっと付いていなければならない」という保護者からの切実な声です。法人理事長の三須亜由美さんはなんとか受け入れたいと考え、看護師を採用し、行政に相談しながら準備を進めていきました。
受入体制が整い、さいたま市からも事業開始の許可を得て、5人の医療的ケア児を預かることになりました。小児科の経験がある看護師5人がマンツーマンでケアと管理を担当し、保育士と連携しながら協働で支援します。このような安心安全な環境が実現し、保護者は精神的にも時間的にも余裕を持てるようになりました。
令和5年にはいちご南保育園に併設して「児童発達支援なないろ」を開設し、理学療法士、作業療法士などの専門職が曜日ごとに配置され、多職種連携のもとで保育と発達支援を一体的に提供しています。
ライフステージごとに切れ目なく支援
なないろ会は障がいの有無に関わらず、共に成長することを目指すインクルーシブ保育を取り入れています。ここでは、医療的ケア児は障がいのないこどもと一緒に活動し、日々ふれあって遊んでいます。
また、障がいのないこどもたちは、車いすのこどものためにおもちゃを手渡してあげたり、扉を開けてあげたり、人を思いやる心を育んでいます。同じ空間で活動することによって、お互いに育ちあっているのです。
さらに三須理事長は「医療的ケアや支援が必要なお子さんの受け入れにあたっては、ライフステージが変わっても切れ目なく実施していくことが重要です。私たちは放課後等デイサービスの事業も行っているので、卒園したお子さんの受け入れも行っています」と話します。同じ法人で引き続き預かってもらえることは、こどもにとっても保護者にとっても大きな安心につながっています。
令和6年からは、市が開設した医療的ケアを必要とする未就学児と家族の支援拠点「医療的ケア児保育支援センター(すまいるスポットさいたま)」を受託運営しています。「保育士と看護師が常駐して相談支援や親子のコミュニティの場として機能しています。誰でも通園制度や一時預かりもしていますが、1時間単位で利用できるので、とても喜ばれています」といちご南保育園の園長補佐、後藤康之さん。ちなみに障がいのないこどもも利用ができます。
なないろ会のこれからについて三須理事長は「保育の質と学童クラブの指導員の質を向上させることに引き続き取り組んでいきたい」と考え、法人研修等にも尽力しています。多職種連携によるインクルーシブ保育の裏側には、法人全体で職員の質の向上に取り組む姿がありました。
※医療的ケア児人工呼吸器の使用やたんの吸引、経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要なこども。医療の発達により増加傾向にある。
福祉への想いを聞きました!
今、テーマにしていることは?
社会福祉法人なないろ会
いちご南保育園
園長補佐
後藤(ごとう) 康之(やすゆき)さん
理事長
三須(みす) 亜由美(あゆみ)さん
Q1.この言葉を選んだ理由を教えてください。
三須さん&後藤さん
十人十色という言葉は、人はそれぞれ性格や考え方などが違っているという意味ですが、「なないろ会」の七色も同じような意味です。お子さんの育ちはそれぞれですし、みんな違っていて、違っていることがいいのだと考えています。私たちが大切にしたい保育理念は、「お子さまひとりひとりの個性を大切に育てていきたい」という思いです。
障がいもそのお子さんの個性だと捉えて支援しています。医療的ケアが必要な子もそうでない子も、障がいのある子もない子も、ご依頼があれば等しく受け入れて支援させていただきたい。法人内の施設長はみんなそのような思いで運営に携わっています。
Q 地域住民の方にメッセージをお願いします
三須さん&後藤さん
子育てをしていくなかで、誰もが不安を抱くことがありますが、誰かに相談することで、その不安が安心に変わることがあります。私たちはしっかりと皆さまの声に耳を傾けながら寄り添ってまいります。