MENU

県社協のご紹介

今月のキラリ(2023年10月)

特別支援学校卒業後も 学び続けて成長したい              特定非営利活動法人あかり あかり学園久喜(久喜市)

 特別支援学校の高等部を卒業した若者が通う、学びの場として開設されたあかり学園久喜。大学のように4年制で、さまざまな科目を勉強したり、新しい体験を重ねたりするなかで、障害のある若者が大きく成長しています。

活動写真

3、4年生を対象としたビジネスマナーの授業。1、2年生は青毛キャンパス、3、4年生は吉羽キャンパス(いずれも久喜市内)で学んでいます。

本人写真

特定非営利活動法人あかり代表理事川岸恵子さん(写真右)と、専務理事兼統括責任者の古堺(こざかい)大義(だいぎ)さん。「あかり学園久喜は定着支援を行っており、卒業後も生徒の皆さんに寄り添い続け、本人の希望や特性に合う就職先を見つけていきます」

 

 NPO法人あかりは、2006年に設立され、県の東部地区で障害者福祉の事業所を運営している団体です。児童発達支援センターや放課後等デイサービス、就労支援事業所など、通所系サービスが中心ですが、2018年にあかり学園久喜という4年制の学びの場を開設しました。
 現在、高校を卒業した若者の多くが大学や専門学校に進学しますが、特別支援学校卒業後は一般就労、福祉的就労などが主な進路となっており、働くこと以外の選択肢がほとんどありません。そんななか、法人代表の川岸恵子さんは「障害のある子どもはゆっくり成長するので、高校卒業後は多くのことを身に付ける大切な時期」と考えており、「障害のある若者が『もっと学びたい』と思ったときに、選択できる学校をつくりたかった」といいます。
 しかし学校設立は容易ではありません。そこで1、2年生は自立訓練事業の福祉サービスを活用し、3、4年生は就労移行支援事業を活用して4年制の学びの場を開設したそうです。

 

自信に満ちた表情に変わり自分の思いを表出できるように


 あかり学園のカリキュラムは多彩で、英語、国語、数学、パソコン、音楽、ダンス、スポーツといった科目のほか、洋裁、護身術、ファッション・美容、マナー、冠婚葬祭などについても学びます。3、4年生には実際に作業所で働いたり、一般企業を見学したりするプログラムも用意されています。
 また学園フェスや旅行、夏祭りなど季節ごとのイベントも盛りだくさんに計画されています。「障害があるがゆえに経験できなかったことがたくさんあるので、この学園で経験してほしい。そして青春を謳歌してほしい」と川岸代表は考えています。
 多彩な科目を受講したり、新しい経験を重ねたりするなかで、一人一人の得意なこと、その人らしさが見えてくるので、職員はその特徴を伸ばすように支援しています。
 同法人では「まずその人を受け入れて、否定をしない」という姿勢を大切にしていますが、その結果、生徒の皆さんの積極性が引き出され、能動的に行動できるようになったと言います。授業中、講師の質問に対して生徒の皆さんは競うように挙手をして、はきはきと答えます。
 そして卒業するころには、どの生徒も見違えるように成長し、表情も自信に満ちて、自分の意見や思いを表出できるようになります。「学園での経験は、必ず将来の自立へと結びつくと思います」と川岸代表。
 「障害があっても、学び続けて成長したい」という希望をもつ若者にとって、あかり学園久喜のような選択肢が今後、増えていくことが期待されます。

会員用ページ

社協用

社会福祉法人 埼玉県社会福祉協議会

〒330-8529
埼玉県さいたま市浦和区針ヶ谷4-2-65
彩の国すこやかプラザ内
TEL:048-822-1191 FAX:048-822-3078

  • 三菱電機ビジネスシステム
  • 広告募集中
  • 広告募集中