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県社協のご紹介

巻頭インタビュー(2023年4月)

「高齢者も楽しく踊って元気に!!~多世代に向けて、ディスコの輪を広げるDJ~」

DJとして約40年のキャリアを誇る“DJ OSSHY”こと押阪雅彦さん。かつて若者だけをターゲットとしていたディスコ文化を幅広い世代に広めようと、親子や高齢者に向けたディスコを開催して注目を集めています。世代を超えて楽しめるイベントを立ち上げた経緯や、ディスコの魅力について伺いました。

本人画像

ディスコDJ
DJ  OSSHYさん(押阪雅彦)
7月22日「ディスコの日」制定者。80's ディスコ伝道師。
MCとミキシングを両方こなす、DISCO DJのスペシャリスト。テレビ司会者の第一人者「押阪 忍」の長男。親子で楽しむ「ファミリーディスコ」、高齢者向け「シルバーディスコ」、世代や人種、性別、障害などを越えて、全ての人が楽しめる「ユニバーサルディスコ」を開催。豪華客船「飛鳥Ⅱ」初のディスコクルーズ「Dynasty 80's LIVE and MUSIC ON ASUKAⅡ」をプロデュースなど、安心・安全・健康的でクリーンなディスコの魅力を全国に伝えている。

活動写真

DJ OSSHYさんと
介護福祉ダンサーの皆さんの
真似をするだけで誰でも簡単に踊れます

 

 

ーーディスコとはどのように出会ったのですか。
高校2年の夏、キラキラしたまばゆい空間に音楽がノンストップで流れ、大人たちが踊る姿に圧倒されました。とはいっても、僕は“音楽オタク”でダンスよりもDJブースに目が釘付けになり、「DJの仕事をやってみたい」と思うようになったのです。
そこで高校3年のときに人気店でDJの見習いを始めました。しかし、当時のディスコは“不良のたまり場”というイメージが強く、親は認めてくれません。父の押阪忍は当時、テレビの人気番組のアナウンサーでしたから、世間体もあったのでしょう。生まれて初めて親に逆らい、DJのアルバイトを続けることを決心しました。
DJは音楽のレコメンダー(紹介者)だと捉えていて、自分が薦めたい音楽を紹介することで、多くの人に喜びを届けられる仕事だと考えています。クリエイティブで尊い仕事であり、親もいつかは認めてくれるだろうと信じていました。

 

ーー今ではご両親もディスコDJの仕事のよき理解者であり、応援されているそうですね。
2000年ごろ、レコード会社の「ファミリーディスコ」という企画にDJとして呼ばれました。主に、70~80年代にディスコを楽しんでいた方とそのお子さんを対象に、祝日の昼間にアルコールなしで開催するという“安心・安全・健全”をモットーにしたディスコでした。
ディスコは“大人の楽しみ”と考える同業者からは反発もありましたが、来場者の皆さんが満面の笑顔で楽しんでいるのを見て、このスタイルを続けていきたいと思いました。父もその「ファミリーディスコ」を紹介する新聞記事を読んだことで、ようやく認めてくれるようになったのです。
その後、ビートルズなど洋楽を聞いて青春時代を過ごした自分の親世代の皆さんにもディスコを通して元気になってほしいという思いから、「シルバーディスコ」を企画し、2017年から特別養護老人ホームやデイサービスなどを訪問して開催するようになりました。

 

ーー歩行が困難だったり、認知症を患ったりしている方もいます。どのような工夫や配慮をされていますか。
リアルなディスコを楽しんでいただきたいと思っています。
上半身だけでも、ディスコの踊りが楽しめるよう、「綱引きのポーズ」「糸巻きのポーズ」といった分かりやすいタイトルをつけました。曲をかけながら「ひれ伏すように拝むポーズで」と説明すると、初めて踊る方にもすぐ理解していただけます。
また、話すときは大きなジェスチャーを交えながら、ゆっくりと語りかけるような口調で行うように心がけています。これは父からのアドバイスです。
一時間のプログラムで10曲くらい踊りますが、洋楽のなかに日本の演歌などのおなじみの曲も入れるようにしました。
こうした工夫が功を奏したのか、どの施設でも参加者の方々が、途中で居室に帰ることなく、最後まで踊り続けてくれました。職員さんから「普段は汗をかくことのない方々が、汗だくになって一生懸命に踊る姿に感動しました」といった感想をいただき、手応えを感じました。

 

ーーディスコの魅力、効果について教えてください。
一人一人が主役になれる、ということがディスコの一番の魅力です。能動的な体験だからこそ、達成感が得られ、元気が湧いてくるのではないでしょうか。
また、心身の状態に合わせて体を無理なく動かすことができるのも特徴です。踊れない方も同じ空間にいるだけで楽しむことができます。実際、音楽を聴き、エネルギッシュな雰囲気のなかに身を置くことで、満足感を得ている方がいらっしゃいました。
また、ディスコはもともと男女の出会いの場ですから、若者は思いきりおしゃれをして出かけたものです。高齢者の皆さんもお化粧し、よそ行きの服装をして参加されます。美しく装うことで精神的に若返ったり、はつらつとした気分になったりする効果が期待できると思います。

 

ーーよく「人生120年」とおっしゃっていますね。
120という数字にはいろいろな意味があります。
100歳を超えた方に「人生100年」とは言えません。還暦を人生の折り返し地点と考え、120年を人生のゴールとしました。
また、踊りやすい曲のテンポがBPM(※)120であり、踊った後に心地よく感じる心拍数も120なのです。
高齢者の皆さんにも、明日に夢と希望を持って元気に踊り続けていただきたいという思いで「人生120年!」という言葉を使っています。

 

ーーこれから取り組んでいきたいことについてお聞かせください。
昨年、障害のある人もない人も一緒に楽しめる「ユニバーサルディスコ」を開催しました。障害のあるなしや性別、年齢の垣根を越えて誰もが一緒に楽しめる環境をつくることが自分の使命だと思っています。
その際に課題となるのはディスコDJの育成です。ディスコを盛り上げるためにはDJのパフォーマンスが不可欠ですので、後継者づくりを急がなくてはなりません。多くの方の賛同をいただいて、「ユニバーサルディスコ」の取り組みを全国に広めていきたいと考えています。

 

 

※BPM 1分間の拍数

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