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県社協のご紹介

今月のキラリ(2024年3月)

社協と地域の業者が協働した 移動販売車による買い物支援        深谷市社会福祉協議会×地域の事業者(深谷市)

 一人暮らしの高齢者が増加するなか、買い物支援のニーズが高まっています。深谷市社会福祉協議会は(※以降 市社協)、地域の5社と協働して、移動販売車による買い物支援を始めました。自治会ごとの要望にきめ細かく対応していることが特徴です。

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右から深谷市社会福祉協議会の荻原祐輔さん、就労継続支援B型事業所「チボリ」、青果店「青春市場」、「ローソン」、鮮魚店「魚波商店」の皆さん。

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「新鮮な魚を買えるのがうれしい」と利用者の皆さん。「魚波商店」では一人暮らしの高齢者が購入しやすいように、刺身や切り身を小分けにしています。

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買い物前後にはおしゃべりを楽しみます。

 深谷市内にあるお寺の駐車場に4台の移動販売車がやってきました。コンビニの「ローソン」、鮮魚店の「魚波商店」、青果店の「青春市場」、障害のある方がパンを製造している就労継続支援B型事業所「チボリ」です。
 到着を心待ちにしていた10人ほどの利用者が、さっそく買い物を始めました。「マグロのお刺身はある?」「孫にお菓子を買いたいけど、どれがいいかな?」と、業者の方と会話しながら品物を手に取ります。

 80代の女性は「宅配サービスと違って、自分の目で選べるのがうれしい。月2回の移動販売の日が待ち遠しいです」と話してくれました。買い物が終わると、今度は顔なじみのご近所同士の楽しそうなおしゃべりが始まりました。

 

地域住民が交流する「居場所」


 移動販売車による買い物支援事業は2021年12月に立ち上がりました。それまでは社会福祉法人の車両やドライバーの協力のもと、高齢者をスーパーまで送迎する買い物支援を実施していましたが、コロナ禍によって中止に追い込まれます。

 「移動販売なら感染対策もしやすいのでは」と考えた市社協が、別の事業ですでにつながっていたローソンに協力を要請。すると「社会貢献ができ、販路拡大につながるから」と快諾が得られました。鮮魚店と青果店にも呼び掛けたところ「新たな顧客獲得が期待できるので、協力したい」と仲間に加わることになりました。
 事業を開始するとすぐに地元のユニクロと就労継続支援B型事業所からも「参加したい」と申し出があり、地域の5社と市社協の協働による事業がスタートします。

 事業の仕組みはまず、社協が市内の自治会に「買い物支援のニーズがあれば訪問するので、5社の中から希望する業者を選んでください」と依頼。それぞれの自治会で検討し「うちは鮮魚店と青果店に週1回、来てほしい」とオーダーを出すと、それを受けた市社協がスケジュールを組み立てます。現在20弱の自治会を定期的に訪問し、自治会館等の駐車場で実施しています。

 住民に周知するチラシを作成するのは市社協の役割。誰もが必ず足を運ぶごみステーションに貼りだしたり、回覧板を使ってPRに務めたりしています。

 事業開始から2年余りが経過しましたが、買い物支援だけではない成果が得られていると市社協の荻原祐輔さんは言います。「閉じこもりがちな高齢者が外出するきっかけになり、若い世代の利用もあるため、地域住民が交流する居場所としての役割をもっています。さらに業者と地域住民の顔が見える関係性が構築されており、高齢者の見守りの場にもなっています」。
 買い物支援の場に自治会長や民生委員が顔を出している地区も多く、利用者の心身の状態に異変が見られると、地域包括支援センターにつなげるなどの対応をとっています。

 買い物支援事業が必要になる地域が広がっていくなか、社協が地域の業者、地域住民のつながりを生かした取り組みは大いに注目されます。

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