県社協のご紹介
県社協のご紹介
本庄市社会福祉協議会(以下、本庄市社協)では、コロナ禍をきっかけに、困窮する子育て世帯にクリスマスケーキを配付したり、食料品を宅配したりする事業をスタートしました。企業や市民など地域の皆さんの善意がつながって、こどもたちを笑顔にしています。
プロジェクトを担っている本庄市社協の皆さん。
(写真左から)松波和希さん、倉林千恵子さん、山口貴大さん、山口亜矢乃さん。
クリスマス当日に洋菓子店の店員からホールケーキを渡されるこどもたち。繁忙期にもかかわらず、お店のスタッフも快く協力してくれます。
毎年、クリスマスの時期になると本庄市の洋菓子店は、困窮している家庭のこどもたちに、クリスマスケーキを配付しています。この取り組みは、本庄市社協からの協力依頼に多くの店が応えたもので、費用は主に企業や市民からの寄付で賄われています。
保護者からは「初めてのホールケーキにこどもたちは大喜び。おいしそうに頬張る姿を見て、私も前向きになれました」といった感謝の言葉が寄せられます。たくさんの人の善意が詰まったクリスマスケーキが、受け取った親子を元気づけています。
地域貢献をしたい企業と援助が必要な人をつなげる役割
新型コロナウイルスによる感染者が拡大していた当時、本庄市社協は「社協として何ができるか」を考え、「新型コロナウイルス対策応援金」(現在は「ほんじょうこども未来応援金」)を2019年からスタート。市民や企業から寄付を募り、この寄付金を活用して「ほんじょうつながりプロジェクト」に取り組みました。
いくつかの事業を手がけましたが、大きな反響があったのが2020年に開始した「クリスマスケーキ配付事業」です。立ち上げた経緯について、本庄市社協の倉林千恵子さんは「生活が苦しくてクリスマスケーキを買う余裕がない」という声が届いていたことから「クリスマスは、笑顔で楽しんでほしい」という思いで企画したといいます。
対象は市内のひとり親世帯や就学援助世帯など500世帯。市内の洋菓子店10店舗が協力し、生デコレーションケーキを無償配付します。
また「ほんじょうつながりプロジェクト」では、「生活応援便」の事業も実施しています。困窮している子育て世帯に向けて、市民や企業から提供されたお米、レトルト食品、学用品などを年1〜2回程度、宅配するフードパントリー事業です。
特徴なのは、建設業や運輸業など複数の企業が地域貢献の一環で、「生活応援便」の詰め合わせ作業に協力していること。一箱の重量が約20キロもあることから、体力のある男性社員のボランティア協力に、社協職員は大いに助けられているといいます。
「ほんじょうつながりプロジェクト」は、このように多くの市民や企業の協力で成り立っています。特に数多くの地元企業とつながっていることが本庄市社協の強みです。「企業の皆さんから社会貢献活動をしたいけれど、何をしたらいいのか分からないと意見をいただく事もあります。そこで私たちの側から具体的な活動をご紹介するなど、積極的に働きかけています」と倉林さん。
支援をしたい企業と支援が必要な人をつなげる役割を、本庄市社協が果たしているからこそ、今年のクリスマスにもまた、たくさんのこどもたちのもとにクリスマスケーキが届きます。