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県社協のご紹介

今月のキラリ(2025年5月)

Cこまったときの Sそうだんは  Wわたしたちへ 〜地域の生活課題の解決に取り組むCSW〜 所沢市社会福祉協議会

  CSWをご存じですか? 地域の困りごとを、地域の皆さんとともに解決に向けて取り組む専門職です。今回は所沢市社会福祉協議会(以下、所沢市社協)でCSWとして活動している森本晋伍(もりもと しんご)さん、穐本優花(あきもと ゆか)さんに、CSWの役割や活動内容について伺いました。

 

 

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今年度、所沢市社協のCSWとして活動している皆さん。所沢市社協では平成28年度から11行政区にCSWを配置しています。

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CSWはひとり親家庭を対象としたフードパントリー事業などの地域支援活動にも取り組んでいます。この日は地元農家から寄付された野菜を届けに行きます。

 CSWとはコミュニティソーシャルワーカーの略で、地域を基盤として活動し、制度の狭間で困っている人を見つけて、その課題解決のために取り組む人たちのことです。
所沢市社協では市内の11行政区ごとにCSWを配置し、課題発見のためにそれぞれの担当地区で相談会を開催しているほか、地域の会議や集まりにCSWが参加しています。穐本さんは「まちづくり協議会の専門部会や各種サロンに参加して情報交換をしているほか、民生委員・児童委員さんとの連携にも力を入れています」と話します。
把握した課題に応じて行政の専門窓口や地域包括支援センターにつなげたり、サロンやこども食堂などの居場所につなぐ支援を行ったり、居場所づくりの立ち上げ支援も行っています。
また、CSWが一人で課題を抱えるのではなく、チームで考える仕組みを構築しました。行政区を3つの圏域に分けて、月2回社協内で「圏域会議」を開催し、支援の進捗や地域の状況を共有しているほか、月1回、事例検討会を開催。学識経験者や専門職なども出席して、支援力の向上を目指しています。

 

個別の課題解決から地域で解決する仕組みづくり

 

CSWの具体的な活動内容を、最近の事例を通して紹介します。60代男性のAさんと弟は長年引きこもり状態でしたが、同居していた母親が施設に入所することを機に成年後見制度を利用することになりました。
経済的に困窮することが予想されたため、CSWは定期的に様子を確認することにしましたが、Aさんに関わりを拒否されてしまいます。そこで「連絡ノート」をつくって、届けるようにしたところ、しばらくすると返事を書いてくれるようになり、「水道も電気も止まってしまった」という困りごとを直接話してくれるようになりました。
さっそく生活困窮者に向けた相談窓口である「所沢市あったかサポートセンター」と連携して、新型コロナウイルスによる特例貸付や、フードドライブの利用を支援しました。さらに社会福祉法人と連携して(彩の国あんしんセーフティネット事業)ライフラインの滞納分の一部を支払う手続きを進め、生活保護の申請の支援も行いました。
寄り添うことや、伴走型の支援が大切であることがよく分かる事例ですが、森本さんは「今後は地域住民の皆さんが協力してAさん兄弟を見守る形をつくっていきたい」と話します。一人一人の困りごとを地域の課題としてとらえ、地域住民や関係機関と連携を図りながら、地域で解決する仕組みづくりも、CSWの重要な役割のひとつです。
その他にも、CSWが小中学校のふくし学習にも関わり、地域の方々とこどもたちが一緒に学び合うことで「地域で支え合う力」をはぐくみ、多世代交流の居場所づくりなどの活性化にもつながっています。
所沢市社協のCSWは、社協の機能や既存事業を活かして、関係団体や住民同士をつなぎながら、地域づくりの旗振り役として、活躍しています。

 

福祉の魅力・やりがいを言葉にすると?

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社会福祉法人所沢市社会福祉協議会
地域福祉推進課 主任
森本晋伍(もりもと しんご)さん


地域福祉推進課 主任
穐本(あきもと)優花(ゆか)さん

Q1.この言葉を選んだ理由を教えてください。
森本さん
私は異業種からの転職組ですが、福祉の仕事の魅力は人を笑顔にすることだと感じていて、福祉職に就くことができて本当に良かったと思います。CSWの仕事は「こうすればうまくいく」という正解がないぶん、難しさを覚えることが多いのですが、支援した方の笑顔に出会えたときは大きなやりがいを感じることができます。
穐本さん
大学時代、県内の市社協で実習に臨んだとき、実習指導者の姿を見て「この人のように地域に根差した、人の役に立つ仕事がしたい」と思い、自分が生まれ育った所沢市の社協に入職しました。CSWとして活動するなかで「ありがとう、心が楽になった」などと感謝されたときは、人の役に立っていると実感できます。

 

Q2.地域住民の方にメッセージをお願いします。
森本さん&穐本さん
CSWの活動を始めとして、社協がさまざまな事業を展開できるのも、地域住民の皆さんの協力があってこそです。市民の皆さんには、もっとCSWのことを知っていただきたいです。これからも皆さんの力をお借りしながら、つながりづくり、地域づくりを一緒に行っていきたいと願っています。

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