県社協のご紹介
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立正大学 学生団体つむつむ(品川区・熊谷市)
学生団体つむつむは「人と記憶と知識を紡ぐ」ことを活動テーマに掲げて、災害支援・防災活動に取り組んでいます。被災地での活動にとどまることなく、彩の国会議(※)へのエントリーや、経験したことや感じた思いを多くの人に伝える活動にも力を入れています。
被災地で家財の運び出し。自分の目で見て、自分の耳で被災者の声を聴くと、メディアの報道では知ることのできなかった能登の姿を知ることができました。
立正大学熊谷キャンパスで、彩の国ボランティア体験プログラムとして開催された防災イベント。熊谷市内の小学生から高校生、保護者などが集まって楽しく学びました。
立正大学の学生によって設立された学生団体つむつむ(以下、「つむつむ」)は現在25人が活動しています(2025年11月末現在)。
設立のきっかけは、能登半島地震が起きた年のゴールデンウィークに、数人の学生が被災地に出かけて、ボランティア活動に取り組んだことでした。予想以上に復興が進んでいないなか、家財の運び出しや被災した家を訪問してニーズを調査する活動などを経験したといいます。
最初は軽い気持ちでしたが、再訪して活動するなかで、今後も継続したいという気持ちが芽生え、2024年9月に団体を立ち上げました。
その後も被災地での泥の掻き出し作業や、サロン活動などのコミュニティ支援、泥で汚れた輪島塗を洗浄して伝統文化の継承に協力する活動など、多彩な経験を積むことができました。
昨年秋には、大学のボランティアセンターが主催し、「つむつむ」が企画した災害ボランティアツアーを実施し、大型バスを借りて17人の学生が活動しました。
こうした活動を通して多くの被災者から体験談を聞くこともできました。
高齢化の進んだ被災地で期待を集める学生の力
「私たちは被災地に行くだけで終わらせたくないという思いがあり、見聞きしたこと、感じたことを多くの人に伝える活動にも力を入れています」と代表の梅澤里菜さんは話します。例えば他の大学と合同の報告会を開催したり、講演会で話す機会があれば積極的に参加したりしています。昨年10月には「つむつむ」主催の報告会を、埼玉県男女共同参画推進センターで開催しました。
さらに防災知識を広める啓発活動にも取り組んできました。現在、4人の会員が防災士の資格を取得。熊谷市社協が開催する「彩の国ボランティア体験プログラム」にも協力するなど、地域のさまざまなイベントに参加して、防災に関するクイズやゲームなどを実施したり、みんなで段ボールトイレを工作したり、楽しく学ぶ工夫をしています。
災害支援活動において、学生ならではの強みとして時間の融通が利くので機動力を発揮できることや、関係団体から手厚いサポートを受けられることが挙げられます。さらに梅澤さんは「能登は高齢化が進み、被災者も支援の担い手も高齢の方であることが多いので、若い私たちの活動はとても喜ばれています。私たちの訪問を心待ちにしてくださる方も少なくないので、継続的に支援していきたいです」と話します。現在3年生が運営の中心となっているので、後輩への引継ぎが課題です。
被災者をはじめ災害支援の関連団体、社協、大学など多くの人とつながることで活動の幅を広げてきた「つむつむ」。「人と記憶と知識を紡ぐ」という活動テーマをしっかり体現しています。
※県内の災害ボランティア団体やNPO・NGO、行政等多様な関係者のネットワーク形成のための会議。
福祉の魅力・やりがいを言葉にすると?
立正大学 学生団体つむつむ
(写真右から)
代表 梅澤(うめざわ)里菜(りな)さん
熊谷支部長 小野(おの)慧(めぐみ)さん
副代表 磯貝(いそがい)まことさん
Q1.この言葉を選んだ理由を教えてください。
磯貝 学生団体つむつむは「紡ぐ」という言葉が由来です。活動テーマを考えるとき、最初は「人と記憶と知識をつなぐ」かなと思ったのですが「紡ぐ」のほうが、糸を紡ぐようにいろいろなものを巻き込みながら、混ぜ込みながら、地道に活動していくというイメージがあって、私たちの活動にはぴったりだと意見がまとまりました。
小野 「紡ぐ」は、つながって終わりではなく、つながった先でさらに何かを生み出すというイメージです。団体の設立以来、ずっと紡いできましたし、これからも紡いでいきたいという思いでこの言葉を選びました。
Q2.読者の方にメッセージをお願いします。
梅澤 被災地で活動しているなかで、「地域のつながり」を作ることが一番の防災になり、減災にもなると実感しました。さらに被災したまちの復興にも求められます。私たちは「地域のつながり」を作る活動まではできていないので、福祉関係者や地域住民の皆さんには「地域のつながり」を大切にしていただきたいと強く思います。